6月6日は楽器の日
だそうで、新聞の記事で初めて知りました。
私はある出来事から、人間こそが最高の楽器だと思うようになりました。
20年以上前、学生時代の夏休みにアメリカ西海岸に
1ヶ月ほど短期ホームステイをしたことがあります。
日本中から集まった25人ほどの同世代が、
同じ街のたくさんの家庭にステイさせていただきました。
到着後、私たちのステイ先であるご家族が集まって歓迎パーティーを開いてくださったのですが、
そこで大活躍したのが音大生のTちゃん。
成田空港での初対面から、飛行機の座席が隣だったこともあり、
すぐ仲良くなりました。
パーティーの終盤、私たち日本人メンバーからも何か余興を求められ、
皆が恥ずかしがる中、彼女は堂々とアカペラで日本の童謡、唱歌、イタリアの歌曲、ゴスペルなどを歌い上げました。
拍手喝采、彼女のおかげでパーティーは盛り上がりの中幕を閉じました。
私は、日本文化としては茶道、剣道、書道などを学んでいましたが、
道具を必要とするものはその道具が無いと何もできないのです。
エレクトーンも15年やりましたが、まずエレクトーンなどというものは日本にしか無く、
ピアノは人が集まるところにはありましたが、同じ鍵盤楽器であるにも関わらず全く弾くことはできませんでした。
自分は何もできないのだな、と思い知らされました。
それから、身一つでどこででもできる
「歌う」
ことが、自分の中で重要なものとなりました。
もちろん、人さまに聞いていただけるレベルになるまでには、まだまだ精進が必要だと思います。
子どもたちが歌うことを選んでくれたのが、純粋に嬉しいです。
これからもできる限りのサポートをしていきたいと思います。
自分の体という楽器を大切にし、謙虚な気持ちで長く付き合っていってくれたら幸せです。